現地レポート

【現地レポート⑧ / 男子 準決勝】滋賀で夢を追いかけ、たどり着いたベスト4ーー佐藤瑠一シャンドレイ (滋賀レイクスU15)

2026年1月7日

バスケットボール界で “ ルイ ” といえば、まず思い浮かぶのは NBA ロサンゼルス・レイカーズの八村塁選手や、富士通 レッドウェーブの町田瑠唯選手でしょう。大学界でいえば東海大学の轟琉維選手など、各カテゴリーで “ ルイ ” の名前を持つ選手たちが活躍しています。

そんな中、「2025年度 第 6 回 全国U15バスケットボール選手権大会 京王 Jr.ウインターカップ2025-26」の大舞台でも、一人の “ ルイ ” が躍動していました。滋賀レイクスU15 (滋賀、以下滋賀 U15) の絶対的エース、#11 佐藤 瑠一 (るい) シャンドレイ選手です。ご両親がフィリピン、スペイン、日本の 3 か国にルーツを持ち、チーム内では下の名前「瑠一シャンドレイ」から「シャン」の愛称で呼ばれています。

父親の影響で「1 歳くらいからボールを触っていた」という佐藤選手は、実は三重県出身。小学生の頃、家族で大きな決断をしました。

「ミニバスの頃は東海大会どまりで全国には出られませんでしたが、中学でもバスケを頑張りたいと思って、全国のいくつかのユースチームを見に行ったんです。そこで、環境や人などが一番しっくりきたので、レイクスを選びました。中学に上がるタイミングで、家族で引っ越したんです」

そんな決意を持って加入した滋賀 U15 で、3 年間全力でバスケットボールに打ち込んできました。3 年生になった今年は、キャプテン兼エースとしてチームをけん引。身長173cmと決して高さがあるわけではありませんが、当たり負けしない強靭なフィジカルと高いシュート力を武器に、毎試合で得点を量産してきました。

しかし、11月に行われた滋賀県予選では、28点差で県内の強豪クラブ、Lake Force に大敗。それでも、JBA 推薦枠で何とか今大会の出場権を得ることができました。

今季からヘッドコーチを務める横江豊コーチは「Lake Force 戦はセットプレーやピック&ロールばかりで重くなってしまったことが反省点だったので、もっとトランジションでどんどん攻めるスタイルへと練習から変えていきました。チームとしても “ 速攻 ” は大切にしてきたので、もう一回そこを見つめ直した形です」と柔軟に取り組みを変化させました。

そんなトランジションバスケに、攻撃の中心となる佐藤選手もうまく順応。迎えた今大会は、1 回戦から準々決勝までの 4 試合で平均22.8得点をマークしました。特に準々決勝では地元・三重県の強豪・四日市メリノール学院中と対戦し、17得点、3 スティールと攻防にわたって金星獲得に貢献。佐藤選手は「ミニバスの頃の友達もいて、余計に楽しかったです」と喜びを語ります。

大会 4 日目の本日、準決勝で顔を合わせた相手は京都精華学園中 (京都) 。佐藤選手は第 1 クォーターだけで 3 ポイントシュート 4 本を含む14得点を挙げ、集中を見せます。その後も相手の厳しいディフェンスをすり抜け、前半だけで 3 ポイントシュートを 6/9 の確率で沈めるなど、16分間で22得点を挙げる活躍でチームを引っ張りました。

しかし、チーム全体としては高い攻撃力を誇る京都精華学園中の勢いを止めることができず、第 2 クォーターに点差を広げられて前半を終えて19点ビハインド。後半も大勢を変えることはできず、51-75 で試合終了となりました。

試合後、悔し涙があふれた佐藤選手。個人としてはゲームハイの33得点を挙げましたが、「相手に流れがいったときにチームとして少し気持ちが下がってしまって、勝利から遠ざかってしまった感じでした。それに対して自分もみんなを鼓舞できず、自分のことでいっぱいいっぱいになっていたので、悔しいです」と唇をかみました。

ただ、前評判を覆して滋賀県 2 位から全国ベスト 4 までたどり着けたことに対しては「試合を重ねながら、チームとして『俺たちは強いんだ』という自信が付きました」と胸を張ります。そして、戦いはここで終わりません。明日の大会最終日はライジングゼファー福岡 U15 (福岡) との 3 位決定戦が、さらには 3 月には「インフロニア B.LEAGUE U15 CHAMPIONSHIP 2026」が控えています。

今後に向けて「この経験を生かして、これからの試合も今大会のような活躍を見せられたら。たくさんの人に愛されて、応援される選手になりたいです」と佐藤選手。横江コーチも「シュートに関してはまったく心配していないですし、これからももっと磨いて輝いてほしい。それ以外の部分は、まだまだ足りていない部分も多いですが、これからの成長段階だと思います」とさらなる進化を期待していました。

「瑠一シャンドレイ」の名が、この先のバスケットボール界で輝く日を、心待ちにしたいと思います。

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